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週刊はらえり

ぽんこつエッセイ世界へ羽ばたけ

「行ってらっしゃい」が優秀な愛の言葉だという発見について

愛、というと少し大袈裟だけど、

押し付けがましくなく控えめな、愛に準ずる温かい気持ちの言葉だ。

 

「行ってらっしゃい」には、

「気をつけて、無事に帰って来てね」という意味が含有されている。

基本的には身内とか近しい間柄で使う言葉である。

だから、例えば私が大学時代に使っていた駐輪場のおじいちゃんや、今で言うと私のマンションの玄関を毎朝お掃除してくれているおばあちゃんに言われると、なんだかムズガユイというか、「行ってきます」と返そうものなら自分自身照れてしまう。

 

これ、恋愛関係で使えるんじゃないかと思う。

というのも、心理的距離がいい感じに近くなる言葉だと思うからだ。

そう、いい感じなのである。

私の愛を受け取って!なんていう押し付けがましく直接的な言葉じゃなくて、

「あなたの無事を祈ってます。ちゃんと帰って来てね」という相手を自由に解放しつつも、あなたが無事に帰って来てくれることが私は嬉しい、という静かで控えめな、それこそ「本当の愛の姿勢」を反映した言葉。

 

結構使いどころはあると思う。

簡単なのは、夏の予定を聞いてみて、「ハワイ」なんて言おうものなら、「気をつけてね、行ってらっしゃい」の一言をさりげなく会話に織り交ぜる。

つくづく優秀である。

 

金田一家が新たに辞書を編纂する暁には、以上のことを「行ってらっしゃい」の欄に盛り込んで頂きたいし、ロイヤリティも頂きたい。